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2024.05.29

CD・DVDの傷はどの程度なら修復できる?

大切な音楽や映像が記録されているCD・DVDに傷や傷みがついてしまうと、プレーヤーに入れてもデータが読み取れなくなって再生することができなくなってしまいます。しかし傷の程度によっては、自分で修復できる場合もあります。そこで本記事ではCDやDVDの構造を理解した上で、どの程度の傷なら修復可能なのかを解説します。

CD・DVDのディスクはどのような構造をしている?

CD(コンパクト・ディスク)とDVD(デジタル・ビデオ・ディスク)は、光学メディアと呼ばれるデジタルデータ記録媒体の一種です。これらのディスクはプラスチック製の基板の上に記録層が設けられ、その上を保護層が覆う構造になっています。CDの基板の厚さは1.2mm、DVDは0.6mmで、DVDの方がより薄く高密度な保存が可能です。
記録層において、CDにはアルミニウムを主成分とする反射膜が、DVDには金や銀シリコンなどを用いた半透明膜が使用されています。これらの層にレーザー光を当てることで、デジタルデータの読み取りが行われます。記録型のCD-RやDVD-Rでは層に有機色素が用いられており、レーザー光を当てることでこの色素層に変化を与えデータを記録します。
一方、CD-ROMやDVD-ROMなどの読み取り専用メディアでは、プレスによって記録層にピットと呼ばれる微細な凹凸が形成されており、これによってデータが保存されています。
いずれのディスクも、最表面には傷や汚れから層を守るための保護層が設けられています。

CDやDVDについてしまった傷はどの程度なら修復できる?

CDやDVDについてしまった傷は、その深さや範囲によって修復の可否が異なります。一般的に保護層についた浅い傷であれば修正が可能なことが多いですが、記録層まで達するような深い傷は修復が難しいです。
具体的には保護層の厚さは約0.1mmであるため、これより浅い傷であれば、専用の修復液やバフヒーターなどを用いることである程度の修復修復が期待できます。ただし傷の範囲が広い場合や、同じ場所に複数の傷が集中している場合は完全な修復は困難です。
一方、記録層まで達するような深い傷がついてしまった場合レーザー光が正常に反射されなくなるため、データの読み取りができなくなります。このような場合は専門業者による修復も難しく、メディアの交換が必要になることが多いでしょう。
また、メディアの種類によっても修復の難易度が異なります。記録型ディスクの方が、読み取り専用メディアに比べて傷の影響を受けやすい傾向にあるのです。したがって大切なデータを保存する際は、記録型ディスクではなく読み取り専用メディアを用いることが推奨されます。

商品の傷の修復は自己責任で行いましょう

CDやDVDの傷の修復を自分で行う場合、自己責任で作業を進めることが大切です。修復作業には専用のリペア液やバフ、ヒーターなどの道具が必要になりますがこれらの使用方法を誤るとかえってメディアにダメージを与えてしまう可能性があります。特にリペア液やバフを使う際はディスクの表面に均一に力を加えることが重要で、一か所に強い力を加えすぎると保護層を傷つけてしまうことがあります。また、ヒーターを使う場合は温度管理に十分注意し、メディアを変形させないよう細心の注意を払う必要があります。
実際に自分で修復作業を行う際は、作業前に動画サイトなどで修復方法を確認し、手順を十分に理解しておくことが大切です。修復作業中はほこりや汚れがディスクに付着しないよう、清潔な環境で作業を行いましょう。万が一修復作業によってメディアに深刻なダメージを与えてしまった場合、データの復旧が困難になるだけでなくディスクの交換が必要になることもあります。
貴重なデータが保存されているメディアや、高価なディスクの修復は専門業者に依頼することをおすすめします。

今回のまとめ

CD・DVDはプラスチック製の基板の上に記録層が設けられ、その上を保護層が覆う構造になっています。これらのメディアに傷がついてしまった場合保護層の浅い傷であれば修復が可能なことが多いですが、記録層まで達するような深い傷は修復が難しいと言えます。
傷の修復を自分で行う場合は専用の修復液やバフ、ヒーターなどの道具を使用しますが使用方法を誤るとディスクにダメージを与えてしまう可能性があります。したがって自己責任で作業を進め、十分な知識と注意力を持って慎重に作業を行うことが大切です。

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